1.17の記憶を未来に活かす 阪神・淡路大震災記念
人と防災未来センター(兵庫県)

『視聴覚教育 第57巻・1号』(財団法人日本視聴覚教育協会)2003.1.1 橋本知子
 
 

 阪神・淡路大震災の経験と教訓を活かし、国内外の災害による被害の軽減に貢献することを目的とし、2002年4月27日に1期施設が開館した。

1.「1.17シアター」
 科学的に実証されたデータに基づき、特殊撮影やCGで再現された阪神・淡路各地の1995年1月17日5時46分が次々と映し出される。日本初の不定形多面体スクリーン、細かく振動する床、立体音響などにより臨場感高く表現されている。

2.「震災直後のまち」
 “その時”を体感した後の展示ゾーンは崩壊したまちなみ。押しつぶされたマンションや焼け落ちたアーケードを通り抜けて、震災を乗り越え復興していくまちの姿をドキュメンタリー映像で伝える「大震災ホール」へと向かう。

3.「バーコード・ナビゲーター」
 市民から寄せられた膨大な資料の中から、実物・写真・手記等830点が展示された3階。それら一つひとつに残された体験談や教訓は、「バーコード・ナビゲーター」で個別に示される。バーコードで携帯端末に読みとった情報は、印刷して持ち帰ることもできる。

4.「防災ワークショップ」
 防災に関する情報拠点となる2階には、災害・防災に関する知識をわかりやすく身につけられるよう、実験装置やゲームが用意されている。

 テレビの向こうにあるとき、それは他人事だった。時が経ち記憶も薄れてきた今、もう一度ここで、震災のこと防災のことを自分のこととして受けとめることこそが、明日への備えの第一歩になると実感できる施設である。

 

information
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター
兵庫県が整備をすすめ、管理運営業務は財団法人阪神・淡路大震災記念協会が受託している。2003年春には2期施設も開館の予定。
http://www.dri.ne.jp/

 
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